日記内連載 春夏秋冬の奇妙な闘病記 第6話 命の営み 食事

はい。今日は入院中の食事について書きます。これまでの日記でも少し書いてますが、入院中の私の食生活はかなり出鱈目なんものでした。

理由は抗癌剤治療の副作用です。この薬を打たれると、本気で1日中気分が悪くなり、吐き気に襲われ動けなくなります。

こんな時に食事なんて出来るはずありません。医者は『飯食ば、点滴1本減らせるよ』とか、気軽に言いますが無理です。胃が受け付けません。だから、私の抗癌剤治療中の食事は『栄養剤点滴+サクランボ』だったわけです。(ちなみに水分はお茶orアクエリアス)

ですが、入院中ずっとそういった食生活を送っていたわけではありません。抗癌剤治療の合間の(体の)回復期間にはある程度普通の食事も口にしています。

最初の2,3日は相変わらず食べれないんですが、3日目の昼ぐらいからは少しずつ食べれるようになるんですよ。

この時に病人の特権で家族や友人に甘えるわけです。例えば母には、好物である鶏のから揚げとパスタを持ってきてもらったり、玉響には私が当時、お気に入りだったパンを買ってきてもらったりしたわけです。

そう。この食事が出来る期間は本当に入院生活中のひと時の休息でした。が、この時、父がかなり危険なことをしてくれたんです。

父は私を心配してくれていました。やはりなんといってもあの病気でしたから、それでもワラにもすがる思いだっんでしょう。父が私に持ってきたものそれは、

『アガリクス茸』

でした。これはここ数年、あの病気に効果があると言われている茸で、けっこう有名です。(科学的根拠が無いとか、聞くこともあるけど詳しくは知らない)

実は私、以前(抗癌剤治療前)にも飲んだことがあるんです。感想は『とても飲めたものじゃない』でした。飲んだ瞬間、吐き気に襲われるは(実際すぐに吐いた)、半日痛いはと、私には強力な殺傷力を誇ったんです。

前に漢方治療の医者も『漢方薬には相性があるから、誰にでも効くわけじゃない』と、言っていました。

私とアガリクス茸は相性最悪だったんです。しかし、父は『助かるためだ。無理しても飲んでくれ』と、かなり危険なことを言い出しました。

私が無理と答えると、父は『今回は大丈夫』と、1つのタッパーを私に差し出してきたんです。

父が私に差し出してきたタッパーには野菜スープが入っていました。そう、父は母に頼んでアガリクス茸を野菜スープにしてきたんです。

以前、確かに私は父に酷い味と言いました。それを父なりに改善してきたのです。

「試しに飲んでみろ」と、言われ私はそれを一口飲みました。すると、確かに上手い。全部飲み干すには至りませんでしたが、それでもかなりの量を食べることが出来ました。

親父良くやった!! と、本気であの時は褒めましたよ。まずくて飲めなかったアガリクス茸が飲めるようになったんです。これなら手術なしでも病気治るかも。




と、喜んでいたのは食後30分の間だけでした。だって、


『すぐに吐き気(やっぱり吐きました)と胃への激痛が始まったんですから』


次の日からきっぱりとアガリクス茸は断りました。

春夏秋冬の奇妙な闘病記 第6話 命の営み 食事 終


追伸1

このアガリクス茸のエピソードはもう1つあります。

追伸2

入院中は本当にいろんな人に迷惑かけたな。

第七話