日記内連載 春夏秋冬の奇妙な闘病記 最終章 手術 朝

前回、成人女性にカンチョウされるという屈辱を受けた私。今日はその次の日、つまり手術当日の朝から始まります。

どんなに時が止まって欲しいと願っても、時間は流れます。そう時の流れは無常なのです。

その日、私は朝7時に目を覚ましました。昨夜は一応眠れましたから、体調は良いです。まあ、それとは逆に心はズタボロでしたが。(理由は今日が手術当日だからというのよりも、昨夜の恥辱の方がでかい)

私が目を覚ますとほぼ同時に家族が病室に雪崩れ込んできました。皆、口々に「頑張れよ」と、私にエールを送ってくれてます。が、その中で2名、やや、違った意味の視線を私に投げかけている者がいました。

今から神風特攻するものを見送る様な視線。

父と祖母です。この2人基本的にわがまま、勝手、思い込みが激しいと、かなりの困ったチャン。今回もその思い込みの激しさで、すでに2人の中で私は『戦地におもむく息子(孫)』となっているようです。

そら家族も不安なのは解かる。が、『これから手術を受ける私自身が1番不安なんだから、そこまで不安がらせないでくれ』と、思いました。

そんなこんなで、ついに時間。内心『手術中止にならないかな』とか、思いつつも家族に「行ってきます」と、空元気で別れをつげ、手術室へ移動開始。

病室からベッドごと移動で、途中エレベーターに乗り、これまで1度も見たことのない階へと、到達。その暗く長く広い通路の先に手術室があることは明白。恐怖が膨らむ一方、『こんな所があったのか』と変に感動。

やがて、私を乗せたベッドは大きなドアの前で止まりました。そのドアの奥が手術室だというのは疑いようもありません。

いざ、手術室の中へ。

入ってビックリ!! そこは私の想像とはあまりに違う光景でした。それまで私の手術室のイメージは「狭くてゴチャゴチャと様々な機器があって、明かりはドラマでよく見るお決まりのヤツ」というものだったんですよ。まあ、普通はなかなか手術を経験することなんてないですからね。どうしてもドラマからイメージしてしまうんです。

しかし、実際は、やたらに広いし、機器は整理されてるし、照明も形が違うしとなんか別物。

『これが本物の手術室か』

と、これが素直な感想。(なんか余裕あるな)

そして、いざ手術開始。(まだ、意識はあります)では、ここからは会話文でどうぞ。

医師「春夏秋冬さん」

私「はい」

医師「これから手術を始めます」

私「はい」

医師「ではまず、最初に体育座りをしてください」

私「? 何故?」

この時、私は『こいつは何を言っているんだ?』と、本気で医師を疑いました。だって、あれですよ。手術着って、体の前半分しか覆っていないビニールなんですよ? そんな私に『体育座りをしてください』って、


そりゃマニアックすぎだろ!!


数年前、友人S(侍ガチャガチャ送って来た奴)が『体育座りをしていいのは小、中、高の萌要素がある美少女だけだ〜!!』と、絶叫していました。

その時は『何を馬鹿な……』と、蔑んだ瞳で見ていたんですが、今は、同意こそできなくとも、一理はあると思えます。そりゃ半裸の男が体育座りなんて、そんなの私も嫌ですもん。


と、ここで、ボケては話が進まないので、とりあえず理由を聞くと、

「背中に麻酔を打ち込むから」

とのこと、良かった。本気でこの人の趣味じゃなくて良かったと安心しました。

そして、いよいよ背中に麻酔が!!

                プスッ!!


背中に針が刺さったところで、私の意識は完全に途絶えました。

このあと、私が目を覚ますと手術は終わっているのですが、その時の話はまた次回。

春夏秋冬の奇妙な闘病記 最終章 手術 朝 終

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