日記内連載 春夏秋冬の奇妙な闘病記 最終章 手術 前夜 シーン2
前回、はこぶねと玉響が見舞いに来て共に最後の晩餐点…じゃなかった。昼食をとった私達。その後は当然強敵(友と読む)達も帰り、じわじわと進んでいく時に私が恐怖で怯えている私。今回はここから始まります。
逃れられようも無い恐怖の中、ただ耐えるわけでもなく、私は1人病室でTVを見ていました。時刻は9時半。昼には玉響とはこぶねが、そして、夕方には家族がそれぞれ見舞いに来てくれました。また、仕事で見舞いにこれない友人達はメールを送ってくれるなど。多くの人に励まされましたが、1人になると、どうしても恐怖に包まれてしまいます。
正直、今見ているTVなんて、どうでもいいです。が、それを消してしまうと、余計なことを考えてしまいそうになるんでつけてます。もっとも、後30分もすれば消灯時間になるので消さなければなりませんが。
そんな感じでボーっとしていると、病室に看護婦が入ってきました。それを見て私は『ああ、ついに来たか』と、1つの覚悟を決めたのです。
看護婦は私に明日の手術の説明(と、言っても始まる時間と終了時間。そして、手術後の状態といった簡単なものの確認)をしました。
私自身もう何度も聞かされた話なんでもう、覚えてしまっているんですが、聞かないわけにもいかず、ただ、黙って聞いていました。
そして、看護婦の説明が終わると、私が恐れていたことがついに始まりました。
看護婦「はい。春夏秋冬さん。それでは今からこの下剤を飲んでくださいね」
渡された薬を無言で飲み干す私。そして、数分後にトイレ直行。ここまでは耐えられる。が、次は……。
看護婦「はい。では今からカンチョウをしますから、下を脱いでくださいね」
私「そ、それだけは……それだけは堪忍してもらえませんか」
看護婦「ダメですよ。それにカンチョウは痛くありませんよ?」
違うんだ看護婦。私は『痛い』『痛くない』の話をしているんじゃないんだ。そのカンチョウそのものがプライド的に許せないんだ!!
本来なら立てなくっている可能性があるにもかかわらず、この時点で私が自分の足で立てているのは、『トイレの世話だけは人にさせない!!』というこの『熱砂のプライド』いよるものなのです。
NO尿瓶 NOカテーテル そんな私がカンチョウ? 絶対NOだ!!
しかし、看護婦も仕事引いてはくれません。そこで私はたった1つの妥協案を出しました。
私「わかりました。ならばせめてカンチョウは自分でさせてください」
つらかったです。しかし、これしか私に残されたカードはありません。涙の提案。それに看護婦は、
看護婦「ダメです」
たった一言で返してきました。この一言で私の『プライド』は完全に否定されたのです。
この時の私の心境は
「安西先生。バスケやりたいです……」
と、こんな感じ。でも、看護婦は「諦めたらそこで試合終了だよ」とはいってくれませんでした。
結局、20代になって人から、しかも、成人の同世代の女性からカンチョウされるという傷が心に深く残りました。
最終章 手術 前夜 シーン2 終
追伸1
今回の闘病記の件は未だに心の傷だったりします。
追伸2
手術終了後も私のプライドはズタズタにされます。